【eSUN eVacuumキット】レビュー!フィラメントの保管は真空保管がオススメ

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3Dプリント愛好家の皆さん、こんにちは!

りくぴいです。@rikupii_gadget

フィラメントの湿度管理はけっこう気をつかいますよね。


フィラメント保管例図解

密閉ボックスやフィラメントが入っていた密閉袋にいれたりと、保管方法はそれぞれあります。

フィラメントの管理で悩みがちなのが、フィラメントが増えてくると密閉ボックスの数も増えてしまうこと。

収納場所のスペースが必要になったり、容器内の湿度管理に必要な吸湿材を定期的に交換する必要があったりと、お金と手間がかかりがちです。

そこでオススメするのが「フィラメントの真空保管」。

真空パック後の写真

「フィラメントの真空保管」で得られるメリットは、フィラメントの周囲の空気を取り除くことで、フィラメントが吸湿しまうリスクを最大限に低減できること。

フィラメントは1回できれいに使い切るのは難しいものですが、真空保管することで1年以上の長期保管にも可能です。

フィラメントの乾燥状態を保ちつつフィラメントを無駄なく、最後まで使用できることはお財布的・気持ち的にも嬉しいものですよね。

今回レビューする、eSUN eVacuumキットはフィラメントを真空で保管するための真空バッグです。

PA+PE素材を原材料とすることで、繰り返しの使用が可能になっています。

さらにeSUN eVacuumキットの強みとして、補修用エアーバルブが10枚付属しています。

エアーバルブが故障して使えなくなった場合でも補修することで、より長く使えるのがメリット。

吸湿すると色が変わる乾燥剤も付属しているので、真空保管時のコンディション確認も容易なところも使い勝手の良さにつながっています。

今回はeSUN eVacuumキットを実際に使っての感想や使い方を詳しく説明します。

ぜひ最後まで読んでもらえると幸いです。


もくじ

フィラメント保管には真空保存をオススメする理由

鮮度イメージ画像

新鮮な肉や魚と同様にフィラメントも鮮度が大切です。

フィラメントの保存に真空バッグをオススメする理由は3つあります。


1. 乾燥状態が維持できる

フィラメント吸湿のデメリット説明図解

吸湿したフィラメントは使用しないことをオススメします。

フィラメントが吸湿してしまうと、水分が高温で融解しているポリマーと結合してプラスチックの加水分解を引き起こします。

加水分解とは

化学反応の一種で、水分子が化合物に結合し、それによって元の化合物が分解される現象です。

プラスチックが加水分解すると、プラスチックの強度が低下して3Dプリント時造形のクオリティーが低下したり、フィラメントのノズル射出がうまくいかずにノズル詰まりの原因にもなります。

加水分解が起こしてしまったフィラメントを使用すると3Dプリント時にさまざまな問題を引き起こします。


3Dプリント失敗写真

1層目で定着不良・フィラメントの表面に気泡によるブツブツができて見栄えが悪かったため、3Dプリント直後に中止しました。

フィラメントが湿気を吸収すると、3Dプリントの品質に直接影響を与えてしまいます。

まさに湿気は「百害あって一利なし」というわけなんですね。

そこでオススメするのが、「真空での保管」です。


真空保管メリット写真

フィラメントを真空保存する最大の利点は、空気の遮断です。

フィラメントの周囲の空気を取り除くことで、空気中の湿気によりフィラメントが湿気を吸収するリスクが軽減されます。

密閉するという意味では、ジップロックや密閉容器でも代用可能です。

ただし、密閉容器内の空気中の水分を取り除くために、別途乾燥剤が必要です。

容器以外にも乾燥剤のコストも考慮する必要があります。

定期的に乾燥剤の交換が必要なことを考えると、手軽なようで手間がかかるんですね。


吸湿材の写真

eSUN eVacuumキットは、真空バッグでフィラメントを真空状態に保てるうえ、15個のシリカゲル乾燥剤が付属しています。

シリカゲルは、湿気を吸収すると青からピンクに変色するので、パッケージの外から簡単に乾燥状態を確認できので非常に便利です。

空気中の水分を遮断し、手軽に乾燥状態を維持できることが、フィラメントを真空保管する最大のメリットとなります。


2. ホコリや汚れからの保護できる

真空パックでホコリや汚れを防ぐイメージ図解

フィラメントにホコリや汚れが付着するのは好ましくありません。

フィラメントにホコリや汚れが付着すると起きる問題

  • プリント品質の低下
  • ノズルの詰まり
  • プリントの失敗

ホコリや汚れがフィラメントに付着すると、それらがプリント中に混入し、仕上がりの表面が粗くなるなど、造形品質に悪影響を及ぼすことがあります。

ほかにも、ホコリや汚れが原因でプリント対象物の層間の接着が弱くなることもあります。 不具合が起きるたびにプリントを中止して、最初からやり直さなくてはなりません。

プリント途中まで使用したフィラメントと時間がすべて無駄になるんです。

考えただけでもウンザリするよね

eSUN eVacuumキットは空気を除去して、真空状態にすることで、限りなくホコリや汚れからフィラメントを常に保てるのが特長です。

さまざまな場所で手軽に保管が可能になり、3Dプリント時にはきれいなフィラメントが使えるのは気持ちいいものです。


3. 収納性が向上する

フィラメント写真

1Kgのフィラメントを一度のプリントで完全に使い切れば理想的ですが、中途半端に余ってしまいがちです。

フィラメントは色や素材が豊富です。

3Dプリントを続けていると、いつの間にか使いかけのフィラメントも増えてませんか?

密閉容器での収納はフィラメントの数が多くなると、かさばってしまうもの。

密閉ボックスの安定感もいいけど

eSUN eVacuumキットは袋内を真空状態にすることで、限りなくコンパクトにできます。

真空パック袋を33cm×38cmの1巻入りのジャストサイズとすることで、ムダな大きさがありません。

真空パックをすれば、スッキリとしていてかさばらないので、収納スペースを効率よく使えるのがいいですね。


eSUN eVacuumキットのサイズ

eSUN eVacuumキットサイズ写真
サイズ33×38cm
厚み0.090mm
原材料PA(ポリアミド)・PE(ポリエチレン)
安全性BPAフリー(※ビスフェノールA)
※人体に影響を及ぼす懸念がある化学物質
使用温度範囲-20℃~85℃


付属品

eSUN eVacuumキット付属品写真
  1. 真空バッグ 10枚
  2. 真空ポンプ
  3. 吸湿材 15個
  4. シーリングクリップ 2個
  5. 補修用エアーバルブシール 10枚
  6. 取扱説明書


eSUN eVacuumキットの使い方

eSUN eVacuumキットの使い方略図

eSUN eVacuumキットの使い方を紹介します。

  1. 真空バックの中にフィラメントと吸湿材を入れる
  2. 真空バックのジップを閉める
  3. 付属のポンプで空気を抜く


1. 真空バックの中にフィラメントと吸湿材を入れる

フィラメントを真空バッグに入れている写真

フィラメントを真空バックの中にいれます。

このとき、付属の吸湿材をスプールの中心部に一緒に入れます。


2. 真空バックのジップを閉める

真空バッグを密閉している写真

真空パックのジップを閉めます。

指だけで閉めると密閉できない場合があるため、必ず付属のクリップでジップを閉めてください。

真空バッグの中に空気がたくさん入って、袋がパンパンの状態になると後で行う真空ポンプ作業が手間になります。

ジップを閉めきる前に袋の中の空気をできるだけ抜くと、後の作業がとてもカンタンです。


3. 付属のポンプで空気を抜く

真空バッグ内の空気を真空ポンプで抜いている写真

付属の真空ポンプを真空バッグのエアーバルブに対して垂直になるように当てて、レバーを操作してください。

真空ポンプのストローク回数は45回~50回前後です。

ポンプのストロークは短く、力もほとんどいらないためテンポよく空気を抜けます。


eSUN eVacuumキットで真空パックを行った写真

しっかり空気が抜けていますね。

真空バッグ中の空気の体積分がなくなることで、限りなくコンパクトになっていて、保管もしやすいです。


eSUN eVacuumキット使ってみた結果

フィラメント収納写真

フィラメントの数が増えるほどに、フィラメントの湿度管理は大変なもの。

eSUN eVacuumキットを使用すれば、フィラメントの維持管理が非常にカンタンになります。

フィラメントを真空パックすることで、フィラメントが吸湿するリスクを最大限に低減できます。

非常にコンパクトになるのでまとめて箱に入れておけば整理整頓もしやすいのはメリット。

とてもきれいにまとめることができる


eSUN eVacuumキットの気になる点

eSUN eVacuumキットの気になる点は下記の2つです。

下記で詳しく説明します。


1. 真空作業に掃除機が使用できない

真空バッグの空気を抜くには、付属の真空ポンプを使用してください。

写真のように真空バッグのエアーバルブはシール形状となっており、付属の真空ポンプ先端のゴム部を密着させることで、袋の中の空気を抜いています。

試しに掃除機で空気を抜こうとしましたが、エアーバルブと掃除機のノズルに隙間が空いてしまって、しっかり空気が吸い出せませんでした。

手動での空気抜きになるものの、真空ポンプのストロークは短いうえに、力もいりません。

個人的には負担には感じないものの、掃除機が使えるエアーバルブであればさらに使い勝手もよいと感じました。


2. フィラメントが1つしか入らない

2個のフィラメント真空パック写真

eSUN eVacuumキットの真空バッグには1個のフィラメントしか入りません。

フィラメント1個につき、1枚の真空バッグを使用するのでコスパが抜群とはいえないものの、1個づつ保存するメリットがあるのも事実です。

複数で保管すると、開封後に再び真空作業を行う必要があります。

1個づつ保管することで、使用する際には必要な真空バッグだけ開封すれば大丈夫です。

コストは少しかかるものの、手間を考えるととてもカンタンなのがいいですね。


よくある質問

真空パックが必要なフィラメントの種類は何ですか?
フィラメント素材吸水率
PLA約0.5% – 1.5%
ABS約0.3% – 1.0%
TPU約0.5% – 1.5%
PVA約30%
ナイロン66約1.5%

PVA(ポリビニルアルコール)フィラメントは特に湿気を吸収しやすいので保管に注意が必要です。PLA・ABSも吸湿によってプリント品質が低下する可能性があるため、真空パックでの保存が推奨されます。

真空パックしたフィラメントの保存期間はどれくらいですか?

真空パックされたフィラメントの保存期間は、保存条件や素材によって異なりますが、一般的には1年以上の保存が可能です。ただし、乾燥剤を併用し、適切な温度と湿度の環境で保管することが重要です。長期間保存する場合は、定期的に乾燥剤の交換を行い、フィラメントの状態を確認してください。

真空パックを解除した後、フィラメントの取り扱いや再保存に注意すべきポイントは何ですか?

真空パックを解除した後、フィラメントが湿気や汚れにさらされるリスクが高まります。使用しないフィラメントは再び密閉容器に入れ、乾燥剤と一緒に保管することが望ましいです。また、プリント中にフィラメントが直接外気に触れる時間を最小限に抑え、ホコリや汚れが付着しないように注意しましょう。フィラメントの取り扱い時には、手袋を着用して油分や汚れの付着を防ぐことも効果的です。


まとめ

eSUN eVacuumキットを実際に使ってのレビューをしました。

eSUNストレージバッグキットを使うメリット

  • 乾燥状態が維持できる
  • ホコリや汚れからの保護できる
  • 収納性の向上する

「真空保管」すれば、フィラメントから水分を含む空気からシャットアウトできるので、鮮度を保ったまま長期の保存が可能になります。

フィラメントは食品と同様に鮮度が大切なものの、鮮度を保ったまま長期保管するのは意外に大変なんです。

フィラメントの品質を維持して、フィラメントを無駄なく使いたい。

eSUNストレージバッグキットを購入するメリットは付属品の豊富さもポイントです。

  • 乾燥剤×15個
  • 真空ポンプ×1個
  • シーリングクリップ×2個
  • 予備のエアーバルブ×10枚

乾燥材も付属してますから、別に購入する必要もないですし、予備のエアーバルブ×10枚もあることで補修して長く使えます。

フィラメントを良好な状態に保てば、3Dプリントの品質も安定するもの。

自分で3Dモデリングしたデータが1回でキレイに造形されるほど嬉しいものはありませんよね。

eSUN eVacuumキットがそばにあると心強いです。

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